日本でいちばんでかい湖である琵琶湖、バス釣りを始めとして多くの釣り人が憧れる地であるのは間違いないでしょう!
今回はその琵琶湖について、そのすごさと琵琶湖にだけ生息している珍しい魚達について、琵琶湖をメインフィールドに活躍する高橋さんに教えてもらいます。琵琶湖はでかくてすごい!語彙力「0」の状態から勉強だ!
それでは、琵琶湖の広い以外のすごい所も勉強していきましょう。
日本でいちばんすごい面積を持つ琵琶湖
琵琶湖が日本最大の湖であることは皆さんご存知ですね。それでは、琵琶湖の面積が他の河川や湖と比べて、どれだけ広大かイメージできるでしょうか?
- 琵琶湖(約670㎢)
- 霞ヶ浦(約167㎢)
- サロマ湖(約151㎢)
琵琶湖は滋賀県に位置しており、その面積は広大で2位の霞ヶ浦、3位のサロマ湖と比べても圧倒的に大きいことがわかります。これだけ大きいと東西南北でも水温や水質、地形といった環境が大きく異なるのは言うまでもありません。
琵琶湖がすごいのはそれだけではなく、最大水深はなんと約100m。琵琶湖大橋を挟んで北側を北湖、南側を南湖と呼びますが、北湖の平均水深は43m、南湖は4mと大きな違いがあります。
この縦にも横にも大きく多様性に富んだ環境が、たくさんの魚のゆりかご(住処)になっています。
琵琶湖のすごいところは湖の面積だけじゃない!
琵琶湖はただ広いだけの湖ではなく、注目すべきは生息している魚種の多さです。
なかには、普通の湖では考えられない豊富な生態系を持つ琵琶湖では、この場所でしか生息していない魚種もいるほど。全国的に見ても種数・個体数ともに群を抜いた生態系を育んでいるのが琵琶湖のすごいところです。
琵琶湖には約80種の魚達が生息している
亜種と外来種(国内・国外)を含めると、琵琶湖には約80種類もの魚達が生息しています。
外来種を除くと63種ですが、日本に生息する淡水魚類の在来種が約280種となので、琵琶湖に生息する魚種の多さがわかるはずです。
日本でこれだけ多くの魚が生息しているのは、琵琶湖だけと言っても過言ではありません。
日本の琵琶湖にしか生息していない生き物がいる
これまで、琵琶湖には豊富な種類の魚達が生息しているとお話ししましたが、なかには琵琶湖にのみ生息する特別な固有種もいるのでご紹介します。
琵琶湖にだけ生息する固有種は16種類、珍しい固有種であるものの人と関りが深い種類も少なくありません。
- ホンモロコ
- ニゴロブナ
- ゲンゴロウブナ
- コイ
ホンモロコやニゴロブナは琵琶湖の幸として親しまれていますし、ゲンゴロウブナは釣りで人気なヘラブナの原種(改良品種の元になった種)です。また、日本に生息しているコイの大半は外国から持ち込まれて定着した外来種ですが、琵琶湖は在来のコイ(ノゴイと呼ばれる)が生息する数少ない場所として知られています。
これだけ多くの固有種が琵琶湖にだけ生息しているのは、エサとなる小さな生き物が豊富で魚の住処(隠れ家)となる水草が年中生息しているなど、豊かな環境が残っているからこそです。
1度は見てみたい琵琶湖に生息している珍しい魚3種
琵琶湖にはたくさんの魚たちが生息しているとお話ししましたが、そのなかでも珍しい3種類の魚をご紹介しましょう。
- 琵琶湖オオナマズ
- ビワマス
- イワトコナマズ
この珍しい3種類の魚達は琵琶湖を代表する魚で、その姿を1度は見てみたいと釣りや採集を目的に全国各地から足を運ぶ人も少なくありません。
日本三大怪魚にも数えられる琵琶湖オオナマズ
琵琶湖と聞いて「琵琶湖オオナマズ」を1番に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
日本に生息するナマズの仲間でも最大種に位置し、大きなものでは全長130cmを超える個体もいるほど。その巨体は純淡水魚のなかでも、トップクラスの大きさまで成長します。
他のナマズと外見がよく似ていますが、下記の特徴で見分けることができます。
- 頭部が平たくやや長い
- 下顎の突出が明瞭
- 体色が少し紫がかった灰色
魚体の大きさと引きの強さから、希少性からアカメ、イトウと並ぶ「日本三大怪魚」に数えられ、生きているうちに1度は釣ってみたいと憧れる釣り人も少なくありません。ただし、普段は人目に付きにくい琵琶湖の深場に生息しているので、釣りで狙える時期は限られます。
繁殖するために接岸する5~7月以外は釣ることが非常に難しく、琵琶湖オオナマズを釣るために何年も費やす人もいるほどロマンに溢れる魚です。
琵琶湖のサーモンと言われる高級魚ビワマス
琵琶湖に生息するマス「ビワマス」は味が良い高級魚として知られており、別名は「アメノウオ」と呼ばれることもあります。アマゴやヤマメの仲間で、生まれて間もない頃は外見がよく似ていますが、河川に住み着くことはなく湖に降るのが特徴です。
春時期に10cm未満の稚魚で産まれ、広大な琵琶湖で大きく育ちます。(大きなものは70cmを超える個体になる)そして、秋頃に河川に遡上して産卵し寿命を迎えるサイクルがビワマスの一生です。
琵琶湖にしか生息していない、珍しく貴重なマスですが釣りの対象としても人気で、トローリングで数釣りを楽しむこともできます。
冒頭でお話しした通り、食味が良いことで重要な水産資源とされていますが、立派な魚体と味を支えているのは琵琶湖が豊かなことだけではありません。
ビワマスには禁漁期間(10月1日~11月30日)が設けられており、しっかりとした資源として管理されている点も大きいでしょう。
珍しくて美味しいイワトコナマズ
琵琶湖に生息する珍しい魚と言えば「イワトコナマズ」も忘れてはいけません。
名前の由来にもなっているイワトコ(岩床)は生息環境を指していて、岩礁帯に多く生息しています。住んでる場所が影響しているのか味が良く、「日本で1番美味しいナマズ」と言っても過言ではありません。
実際に食べたこともり、気になるお味はと言うと、淡泊でまったくクセがなく、驚くほど食べやすいんです。機会があればぜひ、食べてみるとナマズに対しての見方が変わるかもしれません。
琵琶湖オオナマズと同様、他のナマズとの見分けは難しいかもしれませんが、この種の眼は比較的側面にあるので、腹側から見て眼が確認できればイワトコナマズです。
琵琶湖はでかい水産資源の宝庫だった!
琵琶湖をメインフィールドとしている高橋さんから、琵琶湖のすごいところと珍しい魚について教えてもらいました。琵琶湖は単純に広い湖だと思っていましたが、実は縦もとんでもない深さだったりと、釣人じゃなくても勉強になりますね。
そして、琵琶湖オオナマズを初めとする琵琶湖にしか生息していない珍しい魚種の紹介で登場した、「イワトコナマズ」や「ビワマス」なども話を聞くと1度は食べてみたくなります。
釣人達の憧れの地である琵琶湖、ただでかくてすごい湖だけではなく豊富な生態系が育まれている大切な場所であるとことは間違いありません。琵琶湖を釣のメインフィールドにされている方はぜひ1度、琵琶湖について勉強してみてください!
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