夏は怖い話が聞きたくなる!ということで、釣り人が経験した怖い話を記事にてお届けします。
今回は琵琶湖に関連する怖い話を語ってもらいます。
昼間は綺麗で人も多い琵琶湖ですが、夜になると静まり返り雰囲気もがガラリと変わります。そこで高橋さんが体験した琵琶湖の怖い体験とは?
琵琶湖の怖い話(談)高橋さん:木のうしろにいる「もの」
琵琶湖を水源とする、とある河川で実際に体験した話です。
時期は定かではありませんが、じめっとした空気とホタルが舞う幻想的とも不気味とも呼べる光景を今でも覚えています。
当時はビワコオオナマズ釣りにはまっていて、仕事終わりの金曜日には毎度のように通っていました。
この日も例外ではなく、仕事が終わるや否や足早にポイントに向かいました。
職場から釣り場まで車で2時間ほどかかりますが、苦にはなりません。
ただし、道中には急カーブと見通しの悪さから、決して雰囲気がよいとは言えない道があります。
特にその道は車やバイクの事故で有名な場所で、「亡くなった人の霊が....。」という噂は後を絶ちません。
それだけではなく、近くにあるダムでは飛び降り自殺が多く今では入れないようになっている、という話も聞きます。
とはいえ、霊感がまったくない私は気にも留めないどころか、1週間ぶりの釣りが楽しみで仕方ありませんでした。
琵琶湖の怖い話:ホタル飛び交う川辺に異様な気配
到着したのはAM1時ごろ。
周囲に民家はなく、青い街灯とホタルの淡い光のみ。急いで準備を済ませて、川のほとりに立ちます。
「今日は釣れる」釣り人特有の根拠のない自信も十分。
しかし、1投、2投とするごとに、その自信は薄れてボウズの気配が立ち込めます。これはいつものこと。
ただ、気になるのは「もう1つの気配」です。薄暗い、木が立ち並ぶ斜面から、なにかを感じる。
気配というよりも「視線」の方が近いでしょうか。「どうせシカだろう、悪くてイノシシに違いない」
夜釣りをしていて動物の視線を感じるのは、なにも珍しいことではありません。
ビワコオオナマズは光を嫌うので、極力ライトをつけず釣りをします。物音も立てません。
光なく静かに川にいれば、動物との距離は近くなります。とはいえ、手を叩いて音を出せば離れていくことがほとんどです。
琵琶湖の怖い話:動物ではない「なにか」が......いる
ただ、この日は違いました。いくら手を叩いても声を出しても、その視線が消えることはありません。
それどころか、自分に向けられるものが「ある一点」から、ということに気付きました。
1本の「木」です。大人が手を伸ばせば枝に届くほどの高さの。もう少し厳密に言うと、木の根元。
当たり前ですが、そこにはなにもいません。
釣りはしたいけれど、形容しがたい気持ち悪さを感じ始めたので場所を移動することにした....そのときです。
ふと、木に目をやった瞬間、全身に一気に鳥肌が立ちます。「この場にいてはいけない」体がそう知らせてきます。
動転しそうになる気をなんとか抑えつつ、来たときよりも倍の速さで車に戻ります。1秒でも早くその場を離れたい。
車にキーを差し込むと、青いLEDで「AM3:00」と浮かび上がります。
夜明けまで少し時間はありましたが、もうその日は釣りどころではありませんでした。
やっとのことでたどり着いたコンビニの安心感を今でも覚えています。
琵琶湖の怖い話:後日談 木のうしろにいたもの
ここからは、後日談になります。
さすがに、もうその場所に近付くことはしませんでしたが、気になるのはやはり釣果です。
そのエリアをネットで調べると1m近いビワコオオナマズが釣れていて、行きたいけど行けれない、なんとも複雑な気持ちになります。
そのなかで1つの投稿が目に留まりました。
「赤い服を着た小さな女の子」を同じようにビワコオオナマズ釣りをしていて見たそうです。
違う点と言えば、その投稿者の方には霊感があること。
読み進めているうちに、あることに気付きました。
「この場所、......あそこだ」
情報の1つ1つが思い浮かべた景色と一致していきます。
そして、最後に目に留まったのは、「その子、木の後ろからこっちを見てた」という1文でした。
あの時、私が感じた恐怖はネットに投稿されていた「赤い服を着た小さな女の子」がこちらを覗いていたのかもしれません...。
夜釣りも楽しめる季節、安全に気をつけて魚釣りを楽しむ
その後、引越したこともあって、その場所に行く機会はもうありませんが、地元の友人から同じような噂は絶えません。
もともと増水すると激流に変わる場所なので、流されてしまったり、流れ着いたのを見てしまったりすることがあるようです。
遭遇してしまった人は「一度見たらトラウマになる」と口をそろえて言います。
目撃者になるのもよいことではありませんが、当事者にならないよう気を付けてください。明日は我が身です。
釣りをしていると、ついつい熱が入って深入りしてしまいがちですから。
「釣果よりも安全第一」を心がけて釣りを楽しむことが大切です。
これからの時期は、暑さ厳しい日中を避けて夜釣りをする人も少なくありません。
特に夜釣りは足元や周囲が見づらいので、普段以上に注意してください。
あと、うしろの気配にも。
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